冒険と癒しの五行山

2017年2月15日。

朝食はトーストとシンプルなオムレツ。

初日に「英語の勉強した方がいいわよ!」とアドバイスをくれた女の子は、それから何かと声をかけてくれるようになっていた。

 

「あなたたち、明日チェックアウトよね。このあとはベトナムのどこに行くの?」

「フエと、ハノイと、サパの予定だよ~」

「そうなんだ。ねえ、ドンホイは知ってる?」

「いや、知らないなぁ」

「ドンホイにはね、世界一の洞窟があるの!」

「えっ! 世界一!? すごい!」

「世界遺産でね、とっても広くて、世界一美しいの。」

「それは見てみたいな~」

「場所もフエとハノイの間でちょうどいいし、絶対行った方がいいよ!」

「うん。行けそうだったら行ってみる!」

 

次の目的地は古都フエ、その次は首都ハノイかなと思っていたけど、2都の間にはけっこう距離がある。

途中でもう1つくらい目的地があったらいいなと思っていたから、良いことを教えてもらったなぁ。

 

そんなわけでダナンを明日出るから、今日はガッツリ観光する!

午前中はダナン近郊にある「五行山」に行き、午後はダナンの街中をうろうろすることにした。

動きやすいように宿でバイクを借りて、いざ出発!

 

20分ほどで到着。ほんとに近い。

五行山は、その名の通り五行になぞらえた「火・水・木・金・土」の名前を持つ5つの山。しかも山は大理石でできているのだとか。

ちなみに見学できるのは水の山トゥイ・ソンだけ。

 

200円の入場料を払って中に入り、わりと長い階段をずんずん上がる。

 

五行山はけっこうなパワースポットらしい。

パワーは分からないけど、迫力はビシビシ感じる像たちに出会える。

 

像を眺めながらまだ階段を上る。

長袖で来たけど、脱がなきゃやってられないくらい上る。

 

やっと建物が集まっているあたりに到着。

お寺、仏塔、東屋のようなものなど。意外とカラフル。

 

特にお寺が華やか~~。

 

奥に進むと洞窟を発見。

急に厳かさを出してくるのでちょっと神妙な気持ちに…。

 

この洞窟の出口は「道間違えたかな?」ってくらい粗削りで、冒険心をそそられるものだった。

垂直に近い通路をよじ登るように進み、1人通るのがギリギリの穴から外に出る。

お寺を観光しようと思ったら洞窟探検隊になっていた。

 

かなり達成感のある道だった…けど、ここを戻る勇気はない。

 

進むしかないので、さらに木々のトンネルをくぐりながら階段を上る。

すると、小さな展望スポットが!

 

ポーズをとるにはスリルを感じるくらいの狭さで、柵の外にはサボテン!

ここからは、町ともリゾートとも言い難い…というか海沿いのホテルって廃墟では…でも果て無く続く海岸線はすごい…そんな複雑な眺望を臨むことができる。

 

さっきの穴じゃなくて、ちゃんと階段で降りられるルートで下に戻り、建物をじっくり見学。

立体的でダイナミックかつ素朴なかわいらしさのある壁画。とても好き。

 

緑に覆われた瓦。こちらもとても好き。

 

仙人が立っていそうな風景。大好きですねぇ。

 

うろうろしてたら、もっと上に行ける階段を見つけてしまったので、上る。

 

望遠鏡が置いてある、ちゃんとした(?)展望スポットに出た。

ふもとの町と周りの山々を一望できて、良い景色。さすがに大理石屋さんが多い。

 

ゴミ箱にさりげなくココナッツ。異国情緒。

 

最後に一番の見どころという洞窟へ。

かなり広い空間を見下ろすように、大きな仏像が鎮座している。

 

さらに上を見ると、天井には大穴が。ベトナム戦争のときに空襲で開いた穴らしい。

 

仏様と、関羽…?と、あとなんだかいろいろなものが祀られている。

 

いろいろと歴史や逸話はあるようだけれども、全体的な雰囲気がすてきで良いところだった。

山を登っていくとお寺や洞窟、たくさんの像が現れて、探検した先には見晴らしのいい景色が広がっていたりする。

なんだか密林の中で自分が発見したかのような気持ちになって楽しい。

体はちょっと疲れるけど、心が癒されるスポットだった。

 

帰る途中に横を通ったところ、海沿いのリゾートホテルっぽく見える建物は、やはり廃墟だった。

歴史ある山、海、お寺、リゾート、廃墟。独特な雰囲気のあるエリアだなぁ。

コメントを残す