2017年2月12日。
どうにかダナンに到着して、ひとまずおなかを満たしたあと、本日の宿「Mint Homestay」にチェックイン。
ここは若いベトナム人の学生さんたちが働いていて、スタッフとゲストの会話が活発だった。
ロビーでテレビ番組を観ながら盛り上がっている人々を横目に、宿のシステムの説明を受ける。
なんとなく気になってチラチラ見ていると、チェックイン担当の女の子が説明してくれた。
「英語圏の国のオーディション番組だよ。英語の勉強になるでしょ?」
「英語の勉強…」
「私たち、近くの学校で英語を勉強してるの。そして、ここで英語を使って働くことで身につけているのよ。」
「なるほど」
「将来のことを考えたら、英語ができた方がいいからね!」
彼女と私の会話の文字数が、そのまま英語力の差である。
そしてこういう話をしたときは、たいてい最後にこう言われる。
「あなたも英語の勉強をした方がいいわよ!」
諸々の説明が終わり、部屋に案内してもらう。
うれしいことに、この日は空き部屋が2つあったので好きな方を選ばせてもらえた。
ふつうの部屋か、窓の多い広い部屋。ぜひ後者で。
そしてこちらの部屋に泊まれることになった。
お水はプレゼント。お酒とお菓子は有料の自己申告制。
バスルームは共有だけど、たぶん部屋数がそんなにないので混むことはない。設備は古いけど広くて快適。
部屋で一息ついて、近所を散歩がてら橋を見に行くことにした。
なんでもダナンには、かなり見ごたえのある面白い橋があるのだとか。
通りかかった食堂でサクッと鶏のフォーを食べて、オープンなネットカフェのゲーマーたちにほっこりしながら橋に向かう。
大通りを抜けて、ちょっと裏道っぽい川沿いに出ると、橋はすぐに見えてきた。
いろんな色に変わりながら、とにかく光ってる。ザ・ベトナムって感じ!
近づくにつれて、頭が見えてきた。
…頭?
そう。この橋、なんと頭があるのである。
その名もドラゴン橋!
これは見ごたえがあるね~と言いながら眺めていたら、なんとなんと…。
火が出た!!
水も出た!!
これはすごい。
名物の橋にしようとドラゴンの頭をくっつけて、ドラゴンだから火を吹いたら面白いだろうなと思ったとしても、本当に吹かせるところまで話を持っていけるものだろうか?
ベトナムなら持っていけちゃうんだなぁ。
しかし、どういう風に提案したんだろう。もしや公募?
公共の橋を建設する重大な会議で、ドラゴンブレスって単語が飛び交ったんだろうか。
すごく気になってきた。
じっくり眺めようということで、近くの屋台でジュースを買って席を確保。
ここで飲んだパッションフルーツジュースがとんでもなくおいしくて、それ以来パッションフルーツと聞くとソワソワしてしまうようになった。
うっとりする甘さと、それをさらに引き立てる少しの酸味。鮮やかな黄色にトロピカルな香り。
思い出しながらよだれが出てくる。
ゆっくりジュースを飲みながら眺めたあと、橋まで歩いてみることにした。
ドラゴンが火や水を吹くのは土日の夜だけらしく、橋の近くはお祭りのような雰囲気。
明るくて人が多くて安心。
大きな大きなドラゴンの頭の下までやってきた。
たくさんの人がフォトスポットにしていたので、私たちも記念撮影。
大満足で宿に帰ったのだった。